樹齢500年

先週、海外からのお客様の東京観光のお供で八芳苑と浅草へ行きました。

 

八芳苑へは、過去、食事や結婚式に招待いただき、行ったことはありましたが、あの日本庭園を隅から隅までしっかりと拝見したのは初めてでした。

 

清々しい竹林や風情ある佇まいの茶室、立派な池に鯉・・・、と美しさに心動いたことは数ありましたが、中でも、盆栽のコレクションは本当にびっくりしました。浮世絵を鑑賞する機会が多くなり、盆栽にも興味がわいていたこの頃でしたので、うれしく拝見しました。

          樹齢約200年 五葉松
          樹齢約200年 五葉松

様々な種類の樹齢100年~500年の樹木が、その年数の重みからは考えられないほどの小さな鉢の中で、独自の世界を育んでいます。

 

成長根を小さい苗の時に切ってしまい、それ以外の根を健康に保つためにほぼ1年に1度は鉢替えをし、剪定を丁寧にし、形を保つそうです。

 

奇抜な形を作るためには、もともとの枝の形を生かしつつ、数年をかけて枝を曲げたりねじったりするそうです。

樹齢約500年の鉢の前では、思わず立ち止まり、この樹は戦災や震災もくぐり抜け、どんな景色を見てきたのだろう?と、尊敬の気持ちになってしまいました。まさにミクロコスモス。哲学を感じます。